基本展示
松江は、出雲国、宍道湖畔に400年の歴史を刻む城下町。松江歴史館は、当時の人びとのくらしと今も息づく城下町文化を、歴史に焦点をあて紹介します。
ピックアップ
城下町松江のはじまり
松江城天守祈祷札
現存天守の完成時期を確認できる証(国宝 松江城天守祈祷札)
松江のまちは、松江城とともに城下町として発展しました。 松江城は、築城開始から5年の大工事により、慶長16年(1611)に完成したと言われていました。平成24年5月に発見された2枚の祈祷札からは、「慶長拾六年正月吉祥日」などの文字が確認され、調査の結果、地階の2本の通し柱に打ち付けられていたことがわかり、慶長16年正月以前であることが確実となり国宝に指定されました。
松江の系譜
真田幸村の軍扇
高橋長信の名刀
武人から雅人まで
堀尾三代、京極一代、松平十代の松江の系譜をはじめ、松江藩松平家の初代である松平直政が慶長19年(1614)の大坂冬の陣で、敵方である真田幸村よりその勇を讃えられて投げ与えられたと伝わる軍扇(複製)や、松江の藩印の猪目紋がついた甲冑、幕末を代表する刀工の高橋長信の刀などを展示しています。また、松江藩松平家7代藩主で、大名茶人として知られる松平治郷(号 不昧)の紹介も行っています。
※刀剣類など美術工芸品は定期的に展示替を行っています。展示替についてはホームページの新着情報でお知らせしています。
今も残る城下町文化
茶の湯と日本の面影
松江は、京都、金沢と並ぶ菓子どころです。松江藩7代藩主・松平不昧公が極める茶の湯とともに和菓子の文化が250余年の時を経て、いまも人々の生活に息づいています。 また、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が愛した土地でもあり、小泉八雲見聞録「神々の国の首都」コーナーでは、実際の写真を見ながら、小泉八雲の紀行文を聞くことが出来ます。
基本展示室マップ
松江藩政や城下町の形成、城下の人々の暮らし、藩財政を支え松江を全国有数の富裕藩にした産業などを紹介します。実物資料を展示するほか、映像や音声を使ってわかりやすく紹介します。
計画都市(城下町)松江の形成
元山(床几山)での堀尾吉晴、忠氏父子による城地選定に始まる、松江城と城下町の建設や今に残る町割りと城下町の仕組みを実写とCGで紹介します。
城下町の今昔
松江城を中心とした600分の1の模型と壁面の絵図と見比べながら城下町の変遷をご覧ください。
松江の開府
「堀尾氏と松江開府」、「開府以前の松江」、「松江藩主の移り変わり」についての資料を展示します。
松江藩に仕えた人々
松江藩士のルーツや藩士の姿について、武具甲冑や肖像画などの資料を時代絵巻調のパネルとともに展示します。
藩政改革とその後の松江藩
「藩校と私塾・寺子屋」、「藩政改革」、「幕末の松江藩」についての資料を展示します。
松江藩を支えた産業
松江藩の国益を生み出した産業「釜瓶方」、「御種人参」、「蝋燭と木実方」、「木綿」についての資料を展示します。
松江の息づかい
約150年前に生きた町人の日記を元に、そこに書かれた物語や事件を切絵と出雲弁の語りで紹介します。また小泉八雲が愛した松江の世界を写真映像で紹介します。
水とともに生きる
先人が水をいかに用い、いかに制してきたのか。水とともに生きてきた人々の暮らしぶりを、多彩な資料と解説によりご紹介します。
松江城下の人々の暮らし
松江城下に暮らす人々の暮らしを「食」や「祭事」を通して、様々な資料とともにお伝えします。
不昧が育てた松江の文化
不昧の審美眼を今に受け継ぐ松江の文化を紹介します。
城下に眠る家老屋敷跡
足元の一辺3メートル、深さ約1.5メートルの四角い穴から、江戸時代各時期の生の生活地面と土層を観察することができます。