第36回 コラム再開のご挨拶
このコラム、長い間休んでいましたが、今月から再開することにしました。
昨年5月の連休明けから、少し動いても心臓がどきどきしたり、息苦しくなったりすることが多くなりました。5月末にPET-CTで調べてもらったところ、すぐに入院、集中治療室に運ばれました。悪性リンパ腫で、しかも、1週間単位で症状が重くなるという進行性の早い性質のものでした。医者からは、あなたはこの病院の中で最も症状の重い患者ですと言われ、さすがに死を意識しましたが、なぜかそれほどショックを受けませんでした。「助かる確率はどのくらいですか」と恐る恐る聞いたところ、「6割ですかね」との答えに、まだ助かる見込みが高いのだと変に安心しました。
もともと私は人一倍健康オタクで、毎年、人間ドック、PET-CT、脳ドックを受け、毎日、5キロのウォーキングをしていました。半年ほど前のPET-CTでも異常がありませんでしたので、まさか、何かの間違いではという思いがぬぐい切れませんでした。しかし、このことが大きな落とし穴だということに、あとになって気が付きました。人間は何事も自分に都合のいいように考えがちですが、そのことが手遅れの事態を招いてしまうということです。私の場合も我慢できるくらいの症状だったら、手遅れになっていたかもしれません。断続的に我慢できないほどの症状があったのが幸いだったと思います。
昨年の6月から、3週間セット(1週間抗がん剤投与、1週間副作用対応、1週間自宅療養)を7回繰り返し、今年の1月の初めに完全退院となりましたが、今から考えると、この7か月という長丁場をよく我慢できたものだと思います。医師、看護師はじめ病院スタッフの皆さんの心のこもったご支援と励ましがどれだけ力になったかわかりません。本当に感謝申し上げます。
昨年の9月にPET-CTを受け、完全寛解(完治ではないが、がんが消えた状態)ですと告げられた時は本当にうれしかったです。再発の恐れはありますが、何もしなければ失っていた命を長らえることができました。
抗がん剤の影響で両足に腫れやしびれがあったり、足腰の筋力低下などで、まだ足元がおぼつかないですが、あせらず、徐々に直していきたいと思っています。
医師からは私が一人暮らしであることを心配していただきました。病気になる前に比べて、体力が落ちており、なかなか元に戻らないだろうこと、今後高齢化に伴い体力が落ちてくることを考えると本当に大丈夫かということだろうと思います。私自身は、今でもなんとか生活できているので、今後の体力の回復を考えるとそれほど心配することはないと思っています。怖いのは、認知症を患うことだと思いますが、認知症になっても最後まで地域で生活したい、これが、独居老人を含むすべての高齢者の願いです。これから国全体として高齢化が一層進むことを考えると、国として、地域の知恵をもらいながら、早急に具体策を打ち出してもらいたいと思います。

